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Posted by glassonion
 
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久保田麻琴「アルケミスト・ダイアリー」をきく。
 久保田麻琴 『ALCHEMIST DIARY』

最近久保田麻琴氏が凄い。
とにかく気が付けば関連作が出ている。
新書チェックをしてたら、遂に岩波新書から本まで出てたのにはびびりました。
タイトルは「世界の音を訪ねる−音の錬金術師の旅日記」。今回のCDと
共振する内容で、とても面白かったので今度紹介しようと思ってます。

久保田麻琴氏といえば「ハイサイおじさん」で、裸のラリーズで、
夕焼け楽団で、ハリーとマックで…という半ば伝説的な存在であるわけですが。
本人はいたってナチュラルに、怒涛の音楽巡礼を続けておられるよう。
しかしリアルタイムでそれらを(ハリーとマックは別ですが。)聴いていない、
私のような若輩者にとっては、エスノポップスの開拓者といった方がピッタリきます。
特にブルーアジア名義でのアジア〜中東〜南米の音楽遍歴は
「ワールドミュージック」と一括りにされがちなそれらの土地がいかに宝の山か、
ということを身をもって教えてもらったような気がします。
中でも昨年リリースされた久保田氏名義のハワイ・カウアイの
フィールドレコーディング作「KAUAI March-05」は極めつけとも言うべき作品。
日常生活を切り取ったようなサウンド・コラージュと、
信じられないほど優雅な聖歌が混ざりあう、極上のリゾートミュージック。
久保田氏の頭の中で鳴っている、「桃源郷」の響きに満ちた一枚で、
何度もお世話になりました。

KAUAI March-05 久保田麻琴 『KAUAI March-05』


実際に音の「現場」に入り込んでも、現地の音に染まりすぎず、
日本人というフィルターを通して、エキゾ風味たっぷりに仕上げる音作り。
それだけでなく、地域独自のスタイルを掛け合わせ、
「地域ハイブリッド」とでも言うべきサウンドを創り上げる彼の手腕。
そんな彼の手法を「アルケミスト=錬金術師」という言葉で上手く言い表したのが
本日紹介している「アルケミスト・ダイアリー」。
(この命名の顛末は本作のライナーに書いてあります)。
アジア・フィールドでの活動を総括するような一種のベスト?となってます。

ベストなので既発曲も多いようですが、「HOTEL」シリーズなどを体系立てて
聴いていない私には初耳のものばかり。1曲目からしてモロッコのリズムと
東南アジア風のヴォーカルとサウンドが混じりあう、眩暈がしそうな濃い仕上がり。
高速ドライブ中に聴いていたら、かなりドラッギーな気分になりましたね(笑)。

どの曲も往々にしてリズムはかなり強靭で、扇動的。それに対して、
上モノ=メロディ部分はまさしくアジア的で、優雅なものが多いのも特徴です。
しかしそれがどこの地域のものなのか、はっきりとは分からないわけで。
(各曲解説はライナーにありますが、読まずに聴く方が絶対面白いはず。)
これは中国なのか、ベトナムか、それともジャワの奥地だったりして…、
いやいや意表を突いてイスラム半島近くの…
とか思っていたら、知らぬ間にトランシーなリズムによって、
どこか遠くへと放り出されそう。
つまりブルースリーみたく、「DON'T THINK, FEEL」ってことなのか…。
うーん、コンセプトもまさしくアジア的ですね。

ともかく最近第二弾が出たコンピレーション「ヤッラー・ヤッラー」が好きな人や、
エスノと打ち込みリズムが絡み合う瞬間に心惹かれる人など。
間違いなくハマレる作品集ではないでしょうか。
こうしてる間にも、引き続き氏はモロッコやブラジル・ノルデスチにお熱な模様。
相当気をはって、活動を追っていないと置いてかれそうな御年、50代後半。
やはり久保田麻琴氏は凄い。
というところに落ち着きます。
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[音楽・アジア

thema:音楽 - genre:音楽


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